熱気球大会では競技をタスクと呼び、1回の飛行で複数のタスクが指定されることがあります。タスクはその日の天候などを判断して飛行開始前に決定されます。タスクでは、時間や距離、高度を競うのではなく、あくまでも方向舵のない気球を正確に飛ばし、目標地点(ターゲット)に向かう風をつかみ、正確にターゲットに近づくことが競われるのですが、ターゲットそのものに気球を着陸させるものではありません。ターゲット上空から、ある者は地表すれすれで、ある者は上空1000フィートから、マーカー(小さな砂袋に吹き流しのついたもの)を投下し、そのマーカーの落下地点とターゲット間の直線距離が、最も短いものが最高得点を与えられます。

競技ポイント

●風をつかむ
 いつ、どこに、どんな風があるのかを的確に判断し、又その変化を予想することが必要です。

●地図を読む

 競技ルールに基づいて、競技区域を把握しなければなりません。地図からの地形風などの影響も読みとれなくてはなりません。

●チームワーク
 気球は1人で飛ばす事は出来ません。そして競技中の車での追跡やレースの展開にもチームワークが不可欠です。的確な地上からの情報はパイロットにとってとても重要です。

●マインドコントロール
 気球の操縦はバーナー操作だけです。非常にシンプルな為、心の動揺がすぐに影響します。常に平常心で自分の力を発揮できる様、心のコントロールが必要です。

●ポイントの取り方
 各種目別にポイントが出て、それの総合で優勝がきまるので、大きく狙って失敗する訳にはいきません。ポイントの狙い方も重要です。
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●ジャッジ・デクレアド・ゴール
 競技本部が指定したゴール(通常離陸地から4-6km離れている)に向けて競技気球が飛行していきます。ゴールには長さ5mのX印のターゲットが地面に設置してあり、競技者はターゲットの中心に向ってマーカーを投下し、最もターゲットの中心に近いところにマーカーを投下した選手が1位となります。

●ヘジテーション・ワルツ
 ジャッジ・デクレアド・ゴールとよく似ていますが、ターゲットが複数設定されのが大きな違いです。選手はそのうちの一つを選んで飛行し、マーカーを投下します。

●パイロット・デクレアド・ゴール
 競技者(パイロット)が離陸前に自分自身のゴールを宣言して、そのゴールに近付いてマーカーを投下する競技です。風向、風速を的確に予測し、地図を読まないと良い結果を得られません。競技者にとっては、多方面の実力を試される難易度の高い競技といえます。

●ミニマム・ディスタンス
 この競技では、パイロットは一定時間(例えば30分や45分など)飛行後、マーカーを投下します。マーカーの投下地点と離陸地内に設定されたターゲットの中心との距離が最も短い競技者が一位となります。いかに空中で動かないか、もしくはいかにして離陸地に戻って来るかがみどころです。

●ミニマム・ディスタンス・ダブル・ドロップ
 パイロットは、異なる区域にマーカーを2つ投下します。2つのマーカーの間の距離が最も短い競技者が一位となります。

●マキシマム・ディスタンス・ダブル・ドロップ
 パイロットは、マーカーを2つ投下します。2つのマーカーの間の距離が最も長い競技者が一位となります。

●フライオン・タスク
 この競技は必ず他のタスクと組み合わせて行なわれます。まず、他のタスクのマーカーを投下します。このとき、次ぎに自分がどこを目指すかをマーカーに記入します。パイロット・デクレアド・ゴールに似たところがあります。

●フライイン・タスク
 競技本部がゴールを一ケ所定めます。通常、このゴール(ターゲット)は、ローンチサイトに設定されます。
 競技者はゴールより一定距離(例えば5km)以上離れたところから離陸して、ゴールを目指します。一定距離以上離れていれば、どの方向からも自由に飛んでくることができます。


●カリキュレイテッド・レイティング・アクセス・タスク
 フライ・イン・タスクに似たタスクで競技本部によってターゲットが会場内に設定されます。パイロットは、一定の距離をおいて会場の外から飛来してマーカーを投下しますが、その時投下してもいい区域と時間が制限されます。パイロットは、ターゲットに到着する時間を計算しながら飛行しなければいけません。


熱気球の説明

 熱気球が空を飛べるのは、「熱い空気は冷たい空気より軽い」という原理によるものです。球皮と呼ばれる大きな袋に、空気を送りこみ、加熱すると軽くなり、浮力がついて飛行できます。熱気球は、球皮、バスケット、加熱装置で構成され、平均的な大きさは、3〜4人乗りで約2,000m3、直径17m、高さ24m、重量200〜250kg。また、球皮には浮力調節用の排気弁があり、高度計、昇降計、無線機なども搭載します。

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●球皮
 熱気球の大部分が球皮です。この球皮は、開口部(下端)の耐熱布のところを除いて、ナイロンやテトロンといった化学繊維でできています。これらの生地は、ヨットのスピンネーカーやダウンジャケットなどに用いられているものと同じです。球皮の形は、電球を逆さにしてちょっぴりスマートにしたような形をしています。これは、一定の内部体積を考えたときに、より小さい表面積で最大の浮力を得るためです。さらに表面にシワができたり裂けたりしないで、ちゃんとふくらむように計算されています。

●加熱装置(バーナー)
 気球の心臓ともいえるバーナーは、家庭用レンジの150倍もの勢いでLPガスを燃焼させます。バーナーには2つの燃焼系統があり、たとえ片方が上空で使用不可能になっても残りの系統がすぐ使えるようになっています。バーナーはいつも焚いているわけではありません。焚いたり消したりするのです。つまり上昇するときは焚く時間をふやし下降するときは焚く時間を減らすのです。たとえば上昇のときに5秒焚いて5秒消し、水平飛行のときに5秒焚いて10秒消す。下降するときは5秒焚いて15秒消すといった焚き方をします。

●バスケット
 人が乗っている部分バスケットは籐でできています。これは着陸の衝撃を籐がやわらげるからです。バスケットは、三角形のものも ありますが、多くは四角形です。大きさは3〜4人乗りの気球で、縦 1m、横1.2m、高さ1m程度です。バスケットには、LPガス20kgのボンベが4本積まれ、約2時間の飛行が可能です。
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